宝箱の中の小説

小説がある場所はまさに宝箱。今日は何を読もうかな?どんな小説を取り出すか、その日の気分次第です。

rainbow

一歩踏み出すこと

映画の話ですが、小説の一節を声に出して読むと現実になるという能力の持ち主が出てくる話がありました。その中で、叔母にあたる人物が出てくるのですが、お金持ちで本の収集家です。うらやましい事に家に図書室まであるのです。「私は世界中を旅したわ。中つ国も!」というような台詞を口にします。世界中は、まぁ納得ですが「中つ国」??そうです。指輪物語の。つまり、彼女は一度も海外を旅した事がないのです。全部自分の家の図書室の本の中でだけ旅をしているのです。言いかえれば、家にいながら旅に出るのですが、実際に行ったわけではありません。もちろん本の中で旅をするのもいいでしょうけれど、やはり実際に行った方が得る物も多い訳ですよね。高びしゃな登場人物でしたがちょっと気の毒になりました。
出たいのに出れない。出るのが怖い。出た事がなければ何が待っているか分からないので怖いのは当たり前です。1人で海外を旅していると、新しい町に行くのが怖くなります。どんなホテルがあるか分からないし、ましてや泊まれるかどうかも分からないです。でもせっかく国外脱出したのですから色々な町を回らなければもったいないように思います。だから一歩踏み出す事ができます。
実際海外旅行だけでなく、新しい事に踏み出す事が好きか嫌いか分かれると思います。私は怖いという事を考えないで一歩踏み出す方です。考えてしまうと踏み出せないため、そこは見ないふりをして踏み出します。余談ですが、おっちょこちょいの友人は、吊り橋が怖いため本当に目をつぶって踏み出して、踏み外しかけていました。それはちょっとやりすぎですが。時には目をつぶって進む事も必要です。

昔の小説

学生のとき、歴史のテストの勉強はもっぱら歴史小説が参考書代わりでした。長ったらしいカタカナ名の西洋史や漢字の読みが全然分からない日本史の人物に個性を与えてくれるので、教科書より馴染みやすかったからです。それに付け加えて文学の勉強も小説でしている友人がいました。
勉強をしていた、というよりもきちんと文学作品を読みこなし、文学の年表などを覚えて行くというものです。私は文学作品はちょっと取っ付きにくいと思っていたため、なかなか手が出ませんでした。読んでいれば、文学年表やナニナニ派とか作者名とか苦もなく覚えられたのでしょう。
最近、ようやく興味が出てきたので読んでみたのが樋口一葉です。お札にもなった著名な人。彼女は一家の大黒柱として家族を養っていました。ずいぶん自転車操業だったようで、かつかつの生活を営んでいました。そして24歳で亡くなりました。そう聞いて、彼女は何を思って生きていたのかなと考えてしまいました。現代のように恋愛したり、買い物したり人生を楽しんでいたのかな、など。ずいぶん若くて亡くなったので、あまり作品数が無いにもかかわらずお札にまでなった偉人です。同じ女性として、尊敬します。お札になれるよう、生き方を見習おうというのはちょっと無理なのですが、彼女のようにまっすぐに、素敵な女性になりたいなと思いました。

開かないカギ

推理小説でこんなシーンがありました。
ストーカーに悩まされる女性。寝静まった深夜、ストーカーがカギを使って侵入しようとします。しかし、カギは付け替えられていて開きません。腹を立てたストーカーは腹いせにノブをガチャガチャすごい勢いでまわそうとします。そんな切羽詰まったシーンでした。
実際にこのような事件に友人が遭遇しました。仕事でクタクタになって終電で帰宅したそうです。繁忙期だったため昨夜も終電で、帰宅でした。マンションに入って自分の住んでいるフロアまで階段で上がる。そして、カギを開けようとすると・・・カギが入らない。友人はあれ?と思い、さらにがんばってカギを入れようとしましたが、半分しか入らない。でも、回るかもと思い回してみたものの回らない。開いているのか?とノブをガチャガチャ回すが開かない。インターフォンを鳴らしてみても応答がない。仕事でクタクタだった友人は、家族が嫌がらせをして開かないようにした、と考え携帯で電話して開けるよう言おうと思い顔をあげると、フロアナンバーが見慣れぬ数字だった事に気がつきました。つまり、疲れていた友人は違うフロアの違う部屋のドアを開けようと必死だったのです。時間は深夜午前1時。その部屋の人はさぞや怖い思いをされただろうなと思います。後日、友人が謝罪に行こうとしたのですが、いつインターフォンを鳴らしても応答がないとのこと。よっぽど怖かったんでしょうね。くれぐれも、部屋番号は間違えないようにね、と友人に言っておきました。

雨の日の読書

日曜日に雨が降るとうんざりする、という人は多いのではないでしょうか。せっかくの日曜日なのにどこにも行けないわと。休みの日、雨が降ると確かに洗濯物は乾かないし、布団も干せません。テーマパークやアウトドアの計画があったならテンション急降下は間違いないでしょう。外出予定のある日に雨が降ると確かに面倒くさい。誰かかわりに行ってくれないかなぁと思ったりも。
でも、特に予定のない日の雨はちょっと好きです。胸を張って一日中家で本を読めますから。晴れていたら出かけないと勿体ないかなと思ってしまう事がありますが、雨が降っていると安心して家にいる事ができます。きちんと掃除や洗い物を済ませて、いざ読書!と気合いが入ります。お茶など入れて、ソファに座り、オットマンに足を載せて優雅に読書です。雨がザーザーいう音を聞きながら、のんびり読書とはすごく贅沢です。
夢中で読み進めるうちに、いつしか雨の音はしなくなっています。ふと顔を上げるとお日様が出てたりして、とっくに雨はやんでいたり。さて、だったら買い物にでも行くかなと外出準備をしていると、また雨が降り出していたりします。あれ?じゃ、読書と腰を落としたり上げたりどっちもつかずになったりも。雨なら一日中雨でもいいのに、途中で晴れると罪悪感に苛まれて外にでなければ行けないような気持ちになります。おちおち腰をおろして読書もしてられない。そうなるのは私だけでしょうか。

小説の中のお菓子

翻訳小説と日本の小説を比べると、翻訳小説の方が食べ物の記述について詳細に書いてある気がします。特に固有名詞に関しては、翻訳(欧米のやつ)小説が圧倒的に多いです。固有名詞を出して、身近に感じてもらう為の手法らしいですが、日本の小説にはあまりお目にかかりません。翻訳小説で命の危険にさらされるヒロインが、逃げる最中自分に禁止していたスニッカーズを解禁するシーンがありました。体重増加を防ぐため断っていたけれど、糖分を補ってショック症状を和らげるとかで食べるのですが、それがものすごく美味しそうなのです。日本の小説ならせいぜい「チョコレートを食べた」くらいで、スニッカーズなんて商品名を出さないでしょう。また、別の小説では主人公が大人になってから、久しぶりにオレオクッキーとジュースを口にするシーンがありました。ジュースの方は甘すぎるが、オレオは主人公が子供の頃思ったのと同じくらい美味しいというのです。あーー!オレオ食べたい!根が単純なので、こういう記述を読むとすぐに食べたくなってしまいます。ちなみに、このオレオの小説を読んだのは海外にてです。すぐにスーパーに走って買いにいきました。その日の夕食はオレオになったのです。
それだけ固有名詞が出てくるお菓子は一般的でみんなが知っているもです。特に筆者が宣伝してやろうとして書いている訳ではないでしょう。だからこそ、翻訳小説で知る海外のお菓子がとても魅力的に感じます。輸入食品の店が大好きになったのもそのせいでしょう。

ドラッグストアの使い方

最近、よく行く本屋さんの近くに大型ドラッグストアができました。近所にはけっこうドラッグストアがあるのですが、さらにまた建ったのには驚きです。数十メートルしか離れていないところに建つので、お互いが潰し合ってないか心配になります。店それぞれに特色があります。昔からある地元密着型のドラッグストアはシャンプーの品揃えが豊富。大型には売っていないようなマイナーなメーカーのシャンプーがたくさん置いてあります。値段も張るのだが、質にこだわった品々が置いてあるのです。美容室にしか無いようなものまで見かけます。だから、買うものによって店を分けて使うことにしています。ちょっとでもお得に買うため、ポイントアップデーや割引デーに買おうとするのですが、困った事に店によってその日が違うのです。A店では毎週何曜日がポイントデーで何曜日が割引デーだが、B店とC店では5のつく日がポイントデーで0のつく日が割引デーなどと決められています。
私の友人は今日は歯磨き粉を買うぞ、と思ってB店に行くと、お得な日ではない事に気がつきました。あ、しまった今日は普通な日か、となります。あれ?今日お買い得なのはA店?いや、でもA店にはあまり種類が置いてないからなぁ。しかも道の反対側で信号が結構長い。どうするどうすると悩みつつ、B店の次のお得デーに買いにいこうと諦めたらしいのです。その後、お得デーを3回ほど逃して、家の歯磨き粉が無くなっているのにまだ買えていません。仕方なしに、結局お得デーを諦めて普通な日に買ったりしたそうです。ここで、歯磨き粉くらい別にドラッグストアにこだわるななくても、と言ってみたのですが、一度でも「お得に買う!」と思ってしまったら、どうしてもお得に買いたくなるのが人間の心理のようです。数あるドラッグストアをきちんと使いこなしている人はどうやってお得デーの管理をしているのでしょうか。ぜひ友人に教え上げてほしいです。

ソウルフード

先日、友人とおしゃべりをしていたとき、梅干しの話題になりました。友人曰く、「梅干しってどこのスーパーも大きな器でしか売ってないから買いにくいわ」と。あと、着色料なども気になるからここ何年も食べていないとの事。たしかに旅行先で梅の産地に行ったとき、買って帰ろうかと思うけど試食してみてもどれもイマイチに感じました。「私も、ふと食べたくなって買おうと考えるんだけど、どうも味に違和感がある。結局食べたいのは、母が漬けた梅干しだったって思うね。」と言うと、「そうそう!本当。それだ!」と納得してもらいました。その友人の母上はお亡くなりになっているため、もう母親の梅干しが食べれないのだなとちょっと寂しそうでした。日本人として昔から食べ慣れている梅干し。たかが梅干しですが(そしてそこまで好物でもない)自分の家の味が一番だと思うんだなぁと実感。
母親の握ったお握りしか口に出来ない人が増えている、と聞いた事があります。こないだ読んだ小説で、人の手には旨味成分があって、その手で握ったお握りにはそれ特有の味になります。同じ塩、同じ炊飯器の米を使っていても味が違うらしいです。だから、母親のお握りは特別というわけでしょう。たしかに、うちの母親は料理が上手でした。特にカレーと春巻きに関しては右に出る者がいません。あくまで母の子供の意見として。同じ具材、作り方(聞いてみて作った)、同じルーを使ってもあのカレーの味は出ません。これがソウルフードというやつなのか、と納得です。いつかソウルフードを作れるようになりたいです。

設定だけでありがちと思わないでまずは読んでみる

自分が本屋さんに行って、これから読む小説を選ぶとき、背表紙などに書いてある大まかなあらすじを読むことになると思いますが、そこを読んで物語の設定を知ることもあります。そして、この設定を見たときに、なんだかありがちな設定というふうに思ってしまうこともあるはずです。たしかに設定自体は似ている場合もありますが、それだけ読む読まないの判断をしてしまうのはどうかと思います。設定がありがちであっても、ストーリーは全くもって斬新な内容のものもたくさんありますので、その時点で読まないという判断を下さないほうがいいのではないでしょうか。もちろん、読んでみた結果として設定も内容もありがちなストーリーだったということもあるのですが、そうではないケースもたくさんあるので、冒険という意味合いもありますが、まずは読んでみたほうがいいのではないでしょうか。運良くストーリーは斬新な小説に出会えるチャンスもそこから生まれますので、設定だけで判断しないで本をどんどん読んでいくことをおすすめします。そもそもこれだけの本が出ているので設定が似ているものはたくさんありますが、作家さんもその先に違いを作るようにしているので安心しましょう。

小説を読むことで得られるものとは

本を読んでいると何が得られるのかと聞かれることがありますが、この答えはシンプルです。とにかく色々なものが得られます。知識や情報が得られるのはもちろんですが、それ以外にも静かな時間や落ち着いた心なども手に入ると個人的には考えています。知識が得られるのは当たり前ですが、静かな時間などは意味が分からないかもしれません。でも、これもたくさん読書をしている人間からすれば当たり前のことなんです。本を読んでいる時間というものは、そのほかのことを何かするわけではないので、とにかく読書に集中することができます。気持ちが色々な方向に向いてしまっていると、どうしても気持ちが乱れてしまって心静かに過ごすことができないものです。でも、読書をしていれば穏やかな気分で過ごすことができます。いつも心穏やかに過ごしたいと願っている大人は多いものですが、仕事などをしていたり、色々な人間関係などもありますので、どうしようもない部分もあります。理想は静かに暮らしたいけど、雑念のようなものがたくさん襲ってきてしまうことがあります。でも、読書をしている間だけはそういうことにはならないので、ある種のストレス解消法にもなっているんです。

苦手意識の強かったジャンルも積極的に読書中

小説にはあらゆるジャンルのものがあり、自分にも好みのものがあります。その逆にあまり読んでこなかった苦手なものもあります。でも最近は苦手と思っていたようなジャンルの小説にも出来る限りは積極的に手を伸ばしていくようにしています。もちろん、手を出しても苦手なものは苦手というケースもありますが、その一方では苦手だと思い込んでいただけで、面白いと思えるジャンルだったなどということもあるのです。また、ジャンルそのものは相変わらず苦手意識が抜けないものの、作家さんによっては、作品によってはおもしろいと思える場合もあるのです。ジャンルだけで読む本を分けてしまっていると、これらの作家さんや小説作品には出会うことができなかったのだろうと思うと、これまでの時間は少しばかりもったいない時間を過ごしていたのかもしれないと思いました。苦手は克服できるものとそうではないものがありますが、本に関してもそれは同様のようです。全てとはいきませんが、少しぐらいは克服できそうです。まだ苦手意識があって読んでいないジャンルの本もありますので、今後は少しずつ時間をかけながらではありますが、そのような本も読んでいきたいと思います。